カテゴリ:音楽雑記( 2 )

田中信昭先生のレッスンを振り返る

宝山ホールでの田中先生のレッスンの覚書

○ポイント○
・少しでもはずれた音程があると雑音になる。
・すべての人が音程を合わせると、クリアで美しい音になる。
・音程を合わせるためには、「見る」こと。
・「見る」ことで音が聞こえてくる。
・逆に指揮者ではなく、お客様を「見る」ことで気が伝わる。

【「紅葉」の練習から】

前奏のピアノ…
すてきなピアノでしょう? だから、よく聞いてみましょう。
ゆったりと流れて来る水の面を赤や黄色の葉っぱが流れて
いくさまになっているよね? だから、その歌にして。

歌いだし「秋の夕日に」…音程が悪い。低くなるので気をつけて。

今、出している音をよく聞いて。いち音いち音の音程が悪い。
最初の音が合っていたとしても、今の出している音を気を抜かない。

そうやって気をつけると、音がすぐに変わるでしょう?
変わったときの音はとてもきれい。
それは物理現象で、宇宙が決めたことなの。

どんなにいい声の人が歌っていたとしても、音が合っていないと
汚くなるものなの。

ピアノの鍵盤をいっぺんにばあーんっと弾いたらどんな音になるか、
知ってる? テレビの放送が終わると、白い画面でしゃーっと音がする
でしょう(砂嵐)? あの音になるの。白い音。白色雑音。

絵の具を全部まぜると、どういう色になると思う?
真っ黒になるでしょう?

だけど、丸い円盤に赤橙黄緑青藍紫、赤橙黄緑青藍紫ってのせて、
円盤をぐるっとまわしてみると、白くなるの。
舞台で赤のライト、黄色のライト、青のライト、いろんな
色のライトを当てると、白くなる。

だから、みなさんがちょっとはずれた音、少し高い音、だいぶはずれた
音をそれぞれに出すと、しゃーっと白い雑音になるんです。

(ソプラノ、最後の「ああーあああ」のところで)
これはどういう歌ですか? そういう歌ですか?
私には嘆いているように聞こえるんですけど。
最後の音程の悪い人が嘆きに音楽に変えちゃってますよ。

みんなピアノを見て。
見ると聞こえてくるでしょ?

オーケストラなんかを聞いていても、ひとりひとりの音は埋没している
ように思えるけど、ある人に注目すると、
その人の音が聞こえてくるでしょ? それと同じ。

見ると、よく聞こえてくるものなの

逆に伝えようと思っている人を見て歌っているときと、
見ないで歌っているときは届き方が違うんですよね。

横断歩道でたくさん人がいる中で知り合いを見つけて
どうしても呼び止めたいとき、一心にその人を「見て」
声をかけるでしょ?
見て言うと、その人に「気が行く」のね。
だから、その人は「気が付く」わけです。

演奏はお客に向かって「言う」わけ。

よく指揮者を必死で見て、一糸乱れずやっているけど、
(そういう演奏は)お客はぜんぜん置いてけぼりなの。
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by flugelchor | 2006-08-27 08:33 | 音楽雑記

雪やこんこの「こんこ」ってなに?

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今週末はお盆でコールみやまもフリューゲルコールも練習はお休み。

練習日記も更新する必要がないのですが、見に来てくださっている方が
いらっしゃるという、うれしい状況ですので、東混コンサート用の曲の
歌詞について、少し勉強してみようかと思います。

①雪やこんこ霰やこんこ
   降っては降ってはずんずん積る
    山も野原も綿帽子かぶり
      枯木残らず花が咲く

②雪やこんこ霰やこんこ
   降っても降ってもまだ降りやまぬ
    犬は喜び庭駆けまわり
      猫は火燵で丸くなる

私がこの歌で思い出すのは、小さいころに童謡のレコードや
童話と音楽が一緒になったレコードをたくさん買ってもらって、
小さなプレーヤーにかけて、いつも聴いていたシーンです。

その中にこの曲もあって、雪の中でうれしそうにかけまわる犬の
絵と、火燵でまるくなる猫の絵が動物好きな私の心をとらえて、
その絵を見ながら、この曲を聴いていました。

だれでもが間違えそうなのが、この「雪やこんこ」の部分を
「雪やこんこん」と歌うことではないでしょうか。
山陰地方では、しっかりと「こんこん」と歌い、歌詞もまた若干
違うそうですから、おもしろいですね。

文部省唱歌が伝わった時代にどんな先生によって、歌詞を変えて
子供たちに伝えたのか、エピソードがありそうですね。

「こんこん」と言うのは、もちろん、雪が降りしきるさまのことを
言いますが、あえて「こんこ」だとすれば、「こんこん」とは
あきらかに違う意図が感じられます。

で、諸説あるとしても「来ん此」(ここに来い=もっと降れ)と
いうのが有力なんだそうです。

もちろん、その意味だとしても、「こんこん」という
降りしきるさまを表現する言葉に重ねたというのは想像に
難くないところですが、「雪やこんこん」と言う意味なら、
「雪やこんこん降っている」という風に文章のあとがつながらないと
歌詞としては中途半端な気がしますので、
「雪や来ん此」=「雪よ降って来い」という歌詞なら納得だなと
いう気持ちがします。

が、さらに言えば、今回のアルトの「こんこんこんこ…」の掛け合いは、
言わずもがなの雪がふるさまであり、三善先生はそちらの意味合いで
とらえていらっしゃることは間違いないでしょう。

歌う気持ちの上では「雪やこんこ」のところは、どんどん降れ降れと
いった幼い子供の雪へのあこがれ、たくさん積ったら雪だるまが
作れるぞといったようなわくわくする期待感といったものを込めた
歌い方というのが大切なのではないのかと思います。

田中先生のご指導もこの曲ではがらっと印象が変わりましたよね。
リズムにきちんと乗る。大事ですね。

雪のようすを思い起こしにくい真夏ですので、雪のときの写真を
のせてみました。私の作った雪だるま…か、かわいいですか(汗)
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by flugelchor | 2006-08-11 00:36 | 音楽雑記